久しぶりの大当たりです。
偏差値の高い学校を出、福利厚生が行き届いて働きやすい大企業でばりばり働いていた貴奈子は、
あるとき”スマートさ”に違和感を感じ、会社を辞めてしまいます。
ま、一言で言っちゃいましたが、この辞めた理由もプっでございます。
んで、あまり行き来のないトビ職の叔父さんのところで働くことになるのですが、
ここの職人さんたちが、軍事オタクだったり、偏差値狂いだったり、
美貌の野生児だったり、めっちゃおもしろいんです。
生き生きしてます。
また、貴奈子の学者の父親、専業主婦でお料理好きな母親も、
おっかしいキャラです。
母親は、10年ぶりの貴奈子のお弁当に命をかけ、
一日目
針魚の黄身酢あんかけ、の入ったおせちのような和食
二日目
にんにく、ピーナッツ、香辛料に鶏肉を浸けたインドネシア風サティ
三日目
真鯛のトマトソースバジル風味、にクレソンと林檎のサラダ
だったりするんです。
なんてすてきなお母さん!
作家さんはどうも美術関係で現場でモノを作る人のようです。
モノを作る人の考え方はいいですね。
あふれかえる商業主義に一矢を報いる、みたいな。
ヒキタクニオ さんの別の本もぜひ読んでみたいです。
さて、今日のラピちゅ