hidehirato’s blog 旧・あんずは怒り、そして笑うのだ

日々を味わうシンプルな暮らしで、仙人に近づきつつあるシニアのドキュメント

黒いうわさと禁断症状

こほこほと咳が出て、胸が苦しい感じが・・・・・・
 
あ、風邪かも、と思ったのですが、
高いところからミスで落っこちるときと同じで、
わかっていても止めようがありません。
 
 
”延髄の咳コントロール中枢に作用して、苦しい咳を鎮める”と謳うブロン液を買って来ました。
 
これは、明るい悩み相談などやってはった故中島らもさんが、
ハイになる、依存性がある(なっていた)と、
明るく暴露されてたオクスリですが。
 
ご安心ください。
今は成分が変わって、もちろん依存性などなくなっていますそうです。
 
イメージ 1
 
  私には画期的に効きました
 
でも、咳は出なくても風邪の諸症状はしっかり出て、
2日間、動けませんでした。
 
起きて動けないので寝ていると、ベッドに接している部分、
頭から首、肩、腰、足、全部がぎしぎし痛くて、
2日目は、回転安楽座椅子で、半分起きた状態で過ごしました。
そこはね、パソコンの前。
あーっ触りてーっ
苦しい~~
 
 
ようわからんけど、パソから出てるナンカが病気の身体に悪いような。
水に触れないと言いながら、キーボードに触るわけにはいかんというような、
主婦のジレンマ
 
 
で、借りていた長編に挑戦。
 
イメージ 2
 
そぉか、男たちは、戦いたいんやな。
世に男女の違いを書いた本はさまざまありますが、
これほどうまく表わした本を、私は知りません。
 
もう映画化もされてポピュラーになっているので、ネタばれしてもいいと思いますが、
ゼロ戦パイロットたちの物語です。
 
私は、痛いのや血が出るのは、ほんっと嫌いですし、
基本女性は戦争モノをあまり好まない、と思うのですが、
なんと空中戦は血が出ませんがな。
 
ノンフィクションでは、苦しくて読めないだろう部分を、
フィクションでは、描かなくていいわけで、
悲惨だから、とほっかむりして知らずにきた太平洋戦争が、
わかりやすく、なにより興味深く描かれていました。
 
敵のアメリカ軍からも恐れられた優秀な戦闘機乗りたち、
それを使い捨てにした、愚鈍な軍上層部。
たくさんの作戦ミス。
人間魚雷 「回天」 だけでなく、
「桜花」 という非人間的な人間爆弾を作っていたのを
初めて知りました。
 
戦前は戦争を賛美し、戦中は戦意高揚記事を書きまくり、
戦後はGHQの命ずるままに民主主義万歳、日本は愚かであった、
国民全部が無知蒙昧だったと書く新聞。
自分こそが正義と信じ、民衆を見下す態度は、吐き気がする。
なんて登場人物に言わせたり、
 
軍隊の仕官も、新聞記者も、自分の属す組織を盲信し、
自らの頭で考えることをせず   
自分のやっていることは常に正しいと信じ、
ただ組織のために忠誠を尽くす。
 
と、私の大好物の新聞社批判も
 
 
 
読む者が感動するのは ”人が人を思う” 部分で、
これは、ちと弱いかな、浅田次郎さんに比べると。
ま、 ”泣かせの次郎”こと浅田次郎さんと比べるとは、
どんだけ高いハードルやねん、てなもんですが。
 
 
 
インタビューという形で、話し言葉で書かれているので、とても読み易いですし、
謎解きの要素が、ページをめくる指を止めさせません。
 
 
この本は、数年前旅行でご一緒したOさんが大絶賛されていたのですが、
戦争モノ、というだけで読む気にならずにいました。
 
今回、読んでよかった!
映画化と、本を貸してくれた友達、
&Oさんに、感謝感謝でございます。